SPIの非言語(数学・計数)では組み合わせに関する問題が出題される可能性があります。
組み合わせとは高校数学で学習するCを使った計算です。
しかし、高校を卒業して時間が経っている就活生や転職活動中の社会人の中には組み合わせの計算方法を忘れてしまった人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は日本一SPIについて熟知しているSPIマスターの私カズマがSPIで出題される組み合わせ問題を解くために必要な公式、解き方について解説していきます。
また、組み合わせと順列の違いや見分け方についても解説するので数学が苦手な人はぜひ最後までご覧ください。
ちなみにですが、SPIにはたった3時間の勉強でSPIが通過してしまう勉強法があります。
これさえあれば限りなく少ない努力で内定に大きく近づきます。
これは私が100回以上ものSPI受検を通して生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。
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【SPI】組み合わせとは?公式は?
組み合わせはとはあるモノや人の中から何個・何人かを選び出す方法は何通りあるか?を計算することです。並べる順番は考慮しないのがポイントです。
例えば4つの文字A、B、C、Dの中から異なる3つを選ぶ方法は何通りあるかを求めてみると、
(A、B、C)(A、B、D)(A、C、D)(B、C、D)
の4通りとなりますね。
組み合わせでは例えば(A、B、D)と(D、B、A)は同じものとみなします。これが並べる順番は考慮しないということです。
組み合わせの公式ですが、異なるn個のものの中から異なるr個を取り出す組み合わせの総数はnCrで表すことができます。これは組み合わせの公式として覚えておきましょう。
※Cは英語で「組み合わせ」を意味する「Combination」の頭文字からきています。
nCrの計算方法ですが、例えば
- 4C2=(4×3)/(2×1)=6
- 8C3=(8×7×6)/(3×2×1)=56
- 10C4=(10×9×8×7)/(4×3×2×1)=210
となります。
nCrのnからrの数だけ引いていった数字を掛け合わせ、それをrから1まで引いていった数を掛け合わせた結果で割ります。
ちなみにですが、nCr=nC(n-r)となります。
例えば5C3=(5×4×3)/(3×2×1)=10ですが、これは5C(5-3)=5C2と等しくなります。
※5C2=(5×4)/(2×1)=10で確かに5C3と一致していることが確認できます。
これを知っていれば計算が早くできる場合もあるので、組み合わせのテクニックの1つとしてぜひ覚えておきましょう。
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【SPI】組み合わせと順列の違いとは?
組み合わせと似たような計算として順列というのがあります。
順列は組み合わせと違い、並べる順番も考慮します。
先ほど、4つの文字A、B、C、Dの中から異なる3つを選ぶ方法(組み合わせ)は
(A、B、C)(A、B、D)(A、C、D)(B、C、D)
の4通りで、例えば(A、B、D)と(D、B、A)は同じものとみなすと解説しました。
しかし、順列においては(A、B、D)と(D、B、A)は別物とみなします。
順列はPという記号を使って計算します。
順列の公式ですが、異なるn個のものの中から異なるr個を取り出し、順番も考慮して並べるときの場合の数はnPrで表すことができます。
※Pは英語で「順列」を意味する「permutation」の頭文字からきています。
※SPIで出題される場合の数を解くコツについて解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。
nPrの計算方法ですが、例えば
- 5P2=5×4=20
- 6P3=6×5×4=120
- 7P4=7×6×5×4=840
となります。
先ほど解説した組み合わせの公式nCrの分子が順列に該当します。
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【SPI】組み合わせと順列の見分け方
組み合わせと順列の見分けに苦戦する人も多いですが、上記でも解説した通り、順列は「順番も考慮して並べる」のがポイントです。
一方で、組み合わせでは順番は考えません。
例えば、4人の社員A・B・C・Dから2人を選出するケースを考えてみましょう。
ただ単に2人を選ぶだけなら4C2=(4・3)/(2・1)=6[通り]となります。
A・Bの2人を選出するのとB・Aの2人を選出するのは同じことなので組み合わせの公式を使いました。
では、4人の社員A・B・C・Dから部長と課長の2人を選出するケースはどうでしょうか?
このときは4P2=4・3=12[通り]となります。
(部長、課長)とした場合(A、B)と(B、A)では意味が全く異なるので、同じものとはみなしません。
つまり順番を考慮しています。したがって、組み合わせではなく順列の公式を使います。
SPIにおける組み合わせ・順列の出題頻度
SPIではWEBテスティング、テストセンター、インハウスCBT、ペーパーテストの4つの受検方式がありますが、組み合わせ・順列に関する問題は全ての受検方式の出題範囲となっています。
※SPIのテストセンターとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
出題頻度は高いですが、組み合わせ・順列の計算は苦手な人も多いため勉強・対策の優先度は中くらでも良いでしょう。
SPIでは割合と比に関する問題や速度算も出題頻度が高く、ともに難易度はそこまで高くないため、SPIの勉強をする時間があまり取れない人は割合と比や速度算に対策の時間を重点的に割くのがおすすめです。
※「【SPI】割合と比の練習問題20問!難しい?公式や解き方・コツもわかりやすく解説!」もぜひ参考にしてください。
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【SPI】組み合わせ・順列の練習問題
最後に組み合わせ・順列の練習問題をご用意しました。
SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ解いてみてください。
【練習問題1】
ある部活の生徒数は男子5人、女子4人の合計9人である。このとき、以下の問に答えよ。
(1)9人の中から部長と副部長を選ぶとき、選び方は何通りあるか求めよ。
(2)9人の中からマネージャーを3人選ぶとき、選び方は何通りあるか求めよ。
(3)9人の中から少なくとも男子を1人は入れてマネージャーを3人選ぶとき、選び方は何通りあるか求めよ。
【解答&解説】
(1)(部長、副部長)とすると(Aさん、Bさん)と(Bさん、Aさん)は別物なので順列となります。
9人の中から2人を選ぶ順列=9P2=9×8=72[通り]・・・(答)となります。
(2)(Aさん、Bさん、Cさん)と(Bさん、Aさん、Cさん)は同じとみなすので組み合わせです。
よって9C3=(9×8×7)/(3×2×1)=84[通り]・・・(答)となります。
(3)(2)で求めた84[通り]から「1人も男子が含まれていないパターン」を引けば答えが出せます。
「1人も男子が含まれていないパターン」=女子4人から3人のマネージャーを選ぶということなので4C3=4C1=4[通り]です。
よって答えは84-4=80[通り]・・・(答)となります。
【練習問題2】
男子3人、女子4人がいる。この中から男子2人、女子2人を選んでリレーのチームを作りたい。このとき、走る順番は何通りあるか求めよ。
【解答&解説】
男子3人から2人を選ぶ方法は3C2=3C1=3[通り]ですね。
同様に考えて、女子4人から2人を選ぶ方法は4C2=(4×3)/(2×1)=6[通り]です。
選んだ4人の走る順番は順番を考慮しなければならないので、4P4=4×3×2×1=24[通り]です。
よって答えは3×6×24=432[通り]・・・(答)となります。
【練習問題3】
正六角形があるとき、全ての頂点の中から3個の頂点を結んでできる三角形の個数を求めよ。
【解答&解説】
正六角形の6個の頂点から3個を選んで線で結ぶと三角形が1個できるので、求める答えは6C3=(6・5・4)/(3・2・1)=20[個]・・・(答)となります。
【練習問題4】
演劇部には7人の部員がいる。この中から出演者2人を選ぶとき、選び方は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
7人の中から順番に関係なく2人を選ぶので組み合わせの公式を使います。
7C2=(7×6)/(2×1)=21[通り]・・・(答)となります。
【練習問題5】
バレーボール部には15人の部員がいる。この中からキャプテンと副キャプテンを1人ずつを選ぶとき、選び方は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
15人からキャプテンを選ぶ選び方は15通り。残りの14人から副キャプテンを選ぶ選び方は14通りなので、答えは15×14=210[通り]・・・(答)となります。
【練習問題6】
男性4人、女性3人の合計7人からなるグループがある。この中から4人を選んでリレーのチームを作る。男性から2人、女性から2人を選ぶ場合、走る順番は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
男性2人の選び方=4C2=(4×3)/(2×1)=6[通り]
女性2人の選び方=3C2=(3×2)/(2×1)=3[通り]
選んだ4人の走る順番は4P4=4×3×2×1=24[通り]です。
以上より、6×3×24=432[通り]・・・(答)となります。
【練習問題7】
レンタルDVDショップで、邦画5作品、洋画4作品の中から3作品を選んで借りる。邦画2本、洋画1本を選ぶ場合、選び方は何通りあるか求めよ。
【解答&解説】
邦画5作品の中から2つを選ぶ選び方は5C2=10[通り]
洋画4作品の中から1つを選ぶ選び方は4C1=4[通り]
よって全体では10×4=40[通り]・・・(答)となります。
【練習問題8】
男子5人、女子5人の合計10人からなるグループがある。この中から5人を選びたい。少なくとも男子が1人、女子が2人は含まれるように選ぶ場合、選び方は何通りあるか。
【解答&解説】
5人の内訳としては、(男子、女子)=(5、0)(4、1)(3、2)(2、3)(1、4)(0、5)の6通りがある。
このうち、「少なくとも男子が1人、女子が2人は含まれる」のは3通りです。
しかし、この問題ではそれ以外の場合(余事象)をすべての場合から引いた方が早いです。
すべての場合は10人から5人を選ぶので、10C5=252[通り]です。
余事象は
- (男子、女子)=(0、5)が1通り
- (男子、女子)=(4、1)が5C4×5C1=25[通り]
- (男子、女子)=(5、0)が1通り
で、合計1+25+1=27[通り]です。よって求める答えは252-27=225[通り]・・・(答)となります。
※余事象について詳しく学習したい人は「【SPI】確率の練習問題18問!難しい?出ないという噂は?公式は?」をご覧ください。
【練習問題9】
A・B・C・D・E・Fの6人を一列に並べる。先頭をA、最後尾をFにする場合、並び方は何通りあるか。
【解答&解説】
AとFを除く4人の並び方を考えれば良いので、4P4=24[通り]・・・(答)となります。
【練習問題10】
P・Q・R・S・Tの5人を一列に並べる。Pが前から3番目で、QがPより前にならないようにする場合、並び方は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
Pは3番目なので、Qは4番目か5番目になります。
PとQを除く3人の並び方は3P3=6[通り]です。
Qが4番目に並ぶ場合と5番目に並ぶ場合の2通りがあるので、答えは6×2=12[通り]・・・(答)となります。
【練習問題11】
A、Bの2つのチームが対戦し、先に4勝した方を優勝とする。7試合目でAの優勝が決まる場合、考えられる勝敗のパターンは何通りあるか求めよ。ただし、引き分けの試合はないものとする。
【解答&解説】
7試合目までは優勝が決まらないので、6試合目が終わった時点ではPは3勝3敗であることがわかります。
6試合のうち勝った試合が3つなので、勝敗のパターンは6C3=20[通り]・・・(答)となります。
【練習問題12】
A・B・C・D・E・F・Gの7人を4人と3人のグループに分ける。4人のグループの中にBが入る組み合わせは何通りあるか求めよ。
【解答&解説】
B以外の6人から他の3人のメンバーを選ぶ組み合わせなので、6C3=20[通り]・・・(答)となります。
【練習問題13】
9人の学生を4人、3人、2人の3つのグループに分ける場合、組み合わせは全部で何通りあるか求めよ。
【解答&解説】
- 9人の中から4人を選ぶ組み合わせは9C4=126[通り]
- 残り5人の中から3人を選ぶ組み合わせは5C3=10[通り]
- 残り2人の中から2人を選ぶ組み合わせは2C2=1[通り]
以上より、126×10×1=1260[通り]・・・(答)となります。
【練習問題14】
コインを5回投げたとき、表が2回だけ出るような表裏の出方は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
例えば、コインを3回投げて表が2回出る出方は1、2、3回のうち表を2回だけ選ぶ組み合わせの数なので、3C2=3[通り]となります。
つまり、コインをn回投げて表(裏)がr回出る出方はnCr通りとなります。
よって求める答えは5C2=10[通り]・・・(答)となります。
【練習問題15】
0、1、2、3、4、5のカードが1枚ずつある。このとき、0と3がどの位にも入っていない3桁の自然数は何通り作れるか求めよ。
【解答&解説】
0と3を除けばカードは1、2、4、5の4種類です。これで3桁の数を作るので、4P3=24[通り]・・・(答)となります。
【練習問題16】
男性4人、女性2人が横一列に並んで写真撮影をする。このとき、女性2人が真ん中に入る並び方は何通りあるか。
【解答&解説】
並び方は「男男女女男男」となります。
女性2人は真ん中に固定されているので、残っている男性の並び方は4P4=24[通り]です。
女性2人の並び方は2通りです。
よって求める答えは24×2=48[通り]・・・(答)となります。
【練習問題17】
北海道・新潟県・大阪府・京都府・熊本県の5つのうちから3つを選んで国内旅行をしたい。少なくとも北海道か新潟県のどちらかを入れる選び方は何通りあるか。
【解答&解説】
5つから3つを選ぶ選び方は5C3=10[通り]です。
5つから大阪府・京都府・熊本県の3つを選ぶ組み合わせ1通り以外は、少なくとも北海道か新潟県が含まれます。
なので、答えは10-1=9[通り]・・・(答)となります。
【練習問題18】
男性5人、女性4人がいる。男女のペアを同時に2組選ぶとき、選び方は全部で何通りあるか。
【解答&解説】
男女2人ずつ選ぶと考えます。
男性は5人から2人を選ぶので、5C2=10[通り]です。
女性は4人から2人を選ぶので、4C2=6[通り]です。
男性2人ABと女性2人abの組み合わせは2×1=2[通り]です。
※(Aa・Bb)か(Ab・Ba)
よって、男女のペアを同時に2組選ぶ組み合わせは10×6×2=120[通り]・・・(答)となります。
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いかがでしたか?
今回はSPIで出題される組み合わせの公式や順列との違いについて解説をしていきました。
繰り返しにはなりますが、組み合わせや順列の問題を解くときは「取り出したモノや人の順番を考慮するのか?」をぜひしっかりと意識してみてください。


