SPIではすべての受検方式(WEBテスティング・テストセンター・インハウスCBT・ペーパーテスト)において速度算(速さに関する問題)が出題範囲に含まれています。
※「SPIとは?対策方法や問題・例題をすべて紹介!適性検査SPIはこれで完璧だ!」もぜひ合わせてご覧ください。
そして、速度算では覚えておかなくてはならない公式が3つあり、解き方のコツもいくつかあります。
そこで本記事ではSPIを日本トップクラスに熟知しているSPIマスターの私カズマがSPIの速度算の計算方法や解き方のコツ、暗記必須の重要公式などについてわかりやすく解説していきます。
数学が苦手な人でも理解できるようにわかりやすく解説していくので、SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ参考にしてください。
※「SPIの非言語(数学)を完全解説!対策方法やできない人でも点数を上げる方法!問題もご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
ちなみにですが、SPIにはたった3時間の勉強でSPIが通過してしまう勉強法があります。
これさえあれば限りなく少ない努力で内定に大きく近づきます。
これは私が100回以上ものSPI受検を通して生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。
興味のある人はぜひ以下のボタンからその方法をチェックしてみてください。
SPIの速度算とは?重要公式3つ
速度算とはその名の通り速度(速さ)に関する問題です。速度だけではなく距離や時間を求める場合もあります。SPIでは頻出の分野なので、SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人は必ず対策しましょう。
※「【SPI】転職・中途採用の対策法や問題・通過率などをSPIマスターが完全解説」もぜひ参考にしてください。
具体的には、
- どれくらいの速度で目的地に向かえば時間通りに到着することができるのか?
- 目的地までの距離はどのくらいか?
などを計算します。
SPIの速度算を解くためには以下3つの公式を必ず覚えておかなくてはなりません。
1:距離の換算
1つ目は距離(cm・m・km)の換算です。
換算とはcmをmに変換したり、kmをmに変換したりすることです。
1km=1000mです。つまり、mをkmに変換するには1000で割れば良いことがわかります。
また、1m=100cmです。つまり、cmをmに変換するには100で割れば良いことがわかります。
kmをcmに変換するには100000で割る必要があります。
以上をまとめたのが以下の図となります。
kmとcmの変換はSPIではほとんど登場しないので、無理に覚える必要はありません。
SPIではmとkmが混じった問題が登場する場合がありますので、単位の変換は必ずできるようにしておきましょう。
2:速度の換算
2つ目は速度の換算です。
例えば、速度=30m/分で歩く人がいたとします。つまり、1分で30m進むということです。
1分で30m進むので、1時間(=60分)では30×60=1800m進むことができます。
つまり、30m/分=1800m/時となります。m/分をm/時に変換するには60をかけます。
また、1分(=60秒)で30m進む場合、1秒では30÷60=0.5m進むことができます。
つまり、30m/分=0.5m/秒となります。m/分をm/秒に変換するには60で割ります。
以上をまとめた図は以下となります。
m/秒をm/時に一気に変換したいときは3600をかければ良いです。
ちなみにですが、km/秒をm/分に変換する場合など、距離の単位が違うときは必ずどちらかの距離の単位に揃えてから60をかけたり割ったりする必要がありますのでご注意ください。
例えば30km/時をm/分に変換するには、まずは30kmをmに変換します。
つまり、30km/時=30000m/時です。この後に60で割ってm/分を求めます。
したがって、30km/時=30000m/時=500m/分となります。
3:き・は・じの法則
最後は「き・は・じの法則」です。
き=距離、は=速さ(速度)、じ=時間を表しており、以下のような図にすることが可能です。
横同士(「は」と「じ」)は掛け算を表しており、上の文字は分子、下の文字は分母になります。
つまり、
- 距離=速さ×時間
- 速さ=距離÷時間
- 時間=距離÷速さ
で求めることができます。
これはSPIの速度算では必ず使用するので絶対に覚えておきましょう。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
【SPI】速度算の例題と計算方法・解き方のコツ
では、以上でご紹介した公式を頭に入れながらSPIの速度算の例題を1問解いてみましょう。
【例題】
家から目的地まで6.3km/時の速さで走ったところ、4.2km/時の速さで歩いた時に比べて3分速く着いた。この時、家から目的地までの距離は何mか求めよ。
【解答&解説】
SPIではこの例題のようにkmやm、分や時間など様々な単位が混ざって出題されることがよくあります。
SPIの速度算を解く際には、必ず単位をそろえることを意識してください。
今回は家から目的地までの距離を求めるので、それをa[m]とおいてみます。
また、6.3km/時=6300m/時=105m/分、4.2km/時=4200m/時=70m/分ですね。
すると、6.3km/時の速さで走って目的地まで行った場合、a/105[分]かかることがわかります。
同様に考えて、4.2km/時の速さで歩いて目的地まで行った場合、a/70[分]かかることがわかります。
すると、問題文よりa/105=a/70-3という方程式を立てることができますね。
両辺に210をかけると、2a=3a-630となるので、a=630[m]・・・(答)となります。
※方程式の解き方がわからない人はSPIで絶対必要な方程式について解説した記事をご覧ください。
【SPI】速度算:すれ違い・追い越しの例題と計算方法
先ほどご紹介した速度算の例題は非常に基本的な問題となります。
SPIでは基本的な問題も出題されますが、少し難易度が上がったすれ違い・追い越しに関する問題もたまに出題されるので、念のため例題で解き方を確認しておきましょう。
【例題:すれ違いの速度算】
20m/秒で走っている長さ80mの電車と16m/秒で走っている長さ100mの電車が向かい合って進んでいる。このとき、2つの電車が出会ってから離れるまでにかかる時間は何秒か求めよ。
【解答&解説】
速度算において「すれ違う」というのは電車の先頭が出会ってから電車のお尻が離れるまでのことを指します。
今回の場合だと、以下の図のように電車の先頭が出会ってから電車のお尻が離れるまでに合計で80+100=180mの距離が生まれ、速度は20m/秒+16m/秒=36m/秒でその180mを通るので、求める時間は180÷36=5[秒]・・・(答)となります。
続いては、電車が電車を追い越すパターンについて解説していきます。
【例題:追い越しの速度算】
20m/秒で走っている長さ80mの電車Aと16m/秒で走っている長さ100mの電車Bが同じ方向に進んでいる。このとき、電車Aが電車Bに追いついてから追い越すまでに何秒かかるか求めよ。
【解答&解説】
速度算において「追いつく」というのは速度が速い方の電車の先頭が遅い方の電車のお尻に追いつくことを指しており、「追い越す」というのは、速度が速い方の列車のお尻が遅い方の列車の先頭を追い越すことを指します。
今回の場合だと、電車Bよりも電車Aの方が速いので以下の図のようになります。
電車Aの先頭が電車Bのお尻に追いついてから、電車Aのお尻が電車Bの先頭を追い越すまでに合計で80+100=180mの距離が生まれ、速度の差である20m/秒-16m/秒=4m/秒でその180mを通るので、求める時間は180÷4=45[秒]・・・(答)となります。
- すれ違いの時間=電車の長さの和÷電車の速度の和
- すれ違いの時間=電車の長さの和÷電車の速度の差
は非常に重要なので、公式として覚えておきましょう。
SPIで速度算が出題される受検方式と難易度
冒頭でも解説した通り、SPIではすべての受検方式(WEBテスティング・テストセンター・インハウスCBT・ペーパーテスト)において速度算が出題範囲に含まれています。
※SPIのWEBテスティングを完全解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。
出題頻度は高く、出題される問題も基本的なものが多いです。応用問題はほとんど出題されません。
※「SPIは難しい?難しすぎる?難易度を言語と非言語別に徹底解説してみた」もぜひ参考にしてください。
上記の通り、覚える公式は少し多いかもしれませんが、出題頻度が高いかつ基本的な問題が出題される傾向にあるので速度算の勉強・対策をすることはSPIの点数を上げるために非常に有効な手段と言えます。
ちなみにですが、速度算以外に出題頻度が高くて基本的な問題が出題される傾向にある分野は割合と比、損益算です。
SPIの割合と比の解き方について解説した記事やSPIの損益算の解き方のコツについて解説した記事もご用意しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
【SPI】速度算の練習問題
最後に速度算の練習問題をご用意しました。すべて基本的な問題なので、上記でご紹介した公式をしっかりと頭に入れた上で、ぜひ全問正解を目指してください。
※もっと速度算の問題を解きたい人は「【SPI】速度算の練習問題15問!詳しい解答&解説も掲載」をご覧ください。
【練習問題1】
家から1.6kmはなれた学校まで行くのに、4.8km/時の速さで歩くと始業時間に3分遅れることがわかっている。始業時間の2分前に到着するためには、時速何kmで歩けばよいか求めよ。
【解答&解説】
1.6kmを4.8km/時の速さで歩くと1.6÷4.8=1/3時間=20分かかることがわかります。
始業時間の2分前に到着するためには、家から学校まで20-3-2=15分で行かなくてはなりません。
15分=1/4時間です。よって求める速度は1.6 ÷ 1/4=6.4km/時・・・(答)となります。
【練習問題2】
A君は2.7km/時で、B君は3.6km/時の速度で歩くものとする。A君は家から図書館まで歩いて42分かかるものとする。このとき、以下の問いに答えよ。
(1)A君は家から図書館に向かって、B君は図書館から家に向かって同時に歩き始めたとき、2人が出会うのは何分後か求めよ。
(2)A君が家から図書館に向かって歩き始めた5分後にB君がA君の後を追って家を出た。このとき、B君は何分後にA君に追いつくか求めよ。
【解答&解説】
(1)42分=42/60時間=7/10時間なので、家から図書館までの距離=2.7×7/10=1.89kmであることがわかります。
また、2.7km/時間=0.045km/分、3.6km/時=0.06km/分です。
A君は家から図書館に向かって、B君は図書館から家に向かって同時に歩き始めたとき、1分ごとに0.045+0.06=0.105[km]ずつ距離が縮まるので、答えは1.89÷0.105=18[分]・・・(答)となります。
(2)A君が家から図書館に向かって歩き始めてから5分間でA君が進んだ距離=0.045×5=0.225[km]です。
B君がA君の後を追うとき、1分ごとに0.06-0.045=0.015[km]ずつ距離が縮まるので、答えは0.225÷0.015=15[分]・・・(答)となります。
【練習問題3】
3km/時で進む歩くエスカレーター(以下画像)の上を2.4km/時で歩いたら、歩くエスカレーターに乗ってから40秒で降りることになった。この歩くエスカレーターの長さは何mか求めよ。
【解答&解説】
3km/時で進む歩くエスカレーターの上を2.4km/時で歩いたので、実際の速度は3+2.4=5.4[km/時]となります。
5.4km/時=1.5m/秒です。
1.5m/秒で40秒進んだので、求める距離(=歩くエスカレーターの長さ)=1.5×40=60[m]・・・(答)となります。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
いかがでしたでしょうか?
今回はSPIで出題される速度算について解説していきました。
速度算は覚える公式やテクニックが多い分野ですが、SPIでは頻出かつ応用問題があまり出題されないので、非常に対策のしやすい分野です。ぜひ勉強・対策をしていただき、得点に繋げてください。