SPIを初めて受検する就活生や転職活動中の社会人の中には「SPIで漢字問題は出題されるのか?」という疑問を持っている人もいることでしょう。
本記事のタイトルでも述べた通り、SPIで漢字問題は出題されますが、特殊な形式で出題されるので注意が必要です。
今回はSPIの受検回数=100回超を誇るSPIマスターの私カズマがSPIで出題される漢字問題について例題とともにわかりやすく解説していきます。
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SPIで一般的な漢字問題が出題されることはない
SPIの言語(国語)では以下のような一般的な漢字問題が出題されることはありませんのでご注意ください。
※「SPIの言語対策・頻出分野・練習問題などを完全解説!これだけ読めば大丈夫」もぜひ参考にしてください。
【例題】
(1)以下の下線部の漢字の読み方を答えよ。
技術力の差が商品に如実にあらわれている。
(2)以下の下線部のカタカナを漢字に直しなさい。
コウバイの急な坂を登る。
(3)「優勝」の対義語を以下の選択肢1〜4の中から1つ選びなさい。
- 敗荷
- 敗走
- 惜敗
- 劣敗
【解答&解説】
(1)答えは「にょじつ」です。「如実」は「実際の通りであるさま」という意味です。
(2)答えは「勾配」です。「勾配」とは斜面のことです。
(3)答えは4の「劣敗︎(れっぱい)」です。
「敗荷(はいか)」は「葉の破れたハス」という意味をもつ言葉です。
「敗走(はいそう)」は戦いに負けて逃げることを意味します。対義語は追撃です。
「惜敗(せきはい)」は少しの差で負けることです。
SPIで出題される漢字問題とは?
SPIで出題される漢字問題は以下の4つです。
- 熟語の成り立ち
- 二語の関係
- 語句の意味
- 語句の用法(複数の意味)
それぞれについて詳しく解説していきます。
熟語の成り立ち
熟語の成り立ちはWEBテスティング・インハウスCBTの言語でのみ出題されます。テストセンター・ペーパーテストでは出題されません。
※詳しくはSPIのWEBテスティングとは何かについて完全解説した記事をご覧ください。
熟語の成り立ちは2つの字(漢字)の訓読みや意味のつながり方を判定する問題です。
例題を見てみましょう。
【例題】
以下の3つの熟語の成り立ち方としてあてはまるものを1〜4から1つずつ選びなさい。
(1)融資
(2)往復
(3)順境
- 反対の意味をもつ漢字を重ねる
- 主語と述語の関係にある
- 動詞の後に目的語をおく
- 1〜3のどれにもあてはまらない
【解答&解説】
(1)「融資」は「資金を融通する」と読めるので、3・・・(答)が正解です。
(2)「往復」の「往」は行き、「復」は帰りを意味しています。よって、1・・・(答)が正解です。
(3)「順境」は「順調な境遇」と読めます。これは前の漢字が後の漢字を修飾しています。よって、4・・・(答)が正解です。
※「SPIの熟語の成り立ちとは?例題で解説&必ず覚えておくべきことをご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
二語の関係
ここからご紹介する
- 二語の関係
- 語句の意味
- 語句の用法(複数の意味)
はテストセンターとペーパーテストの言語でのみ出題されます。
※詳しくはSPIのテストセンターとは何かについて解説した記事をご覧ください。
二語の関係は例示されたものと同じ二語関係になる組み合わせを選択肢から選ぶ問題です。
例示されたものは必ずしも漢字とは限りません。カタカナやひらがなのケースもあります。例題は以下の通りです。
【例題】
以下に示された二語の関係を考え、同じ関係の対になるように【 】にあてはまる言葉を選択肢1〜5の中から1つ選びなさい。
紙:パルプ、レンガ:【 】
- 石
- 粘土
- 木材
- 耐火
- 花壇
【解答&解説】
紙の原料はパルプです。レンガの原料は粘土なので、2・・・(答)が正解です。
※「SPIの二語の関係とは?例題でわかりやすく解説!解き方のコツと一覧も」という記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。
語句の意味
語句の意味は与えられた語句の意味を選択肢の中から選ぶ問題です。
選択肢は漢字であるケースが多く、読み方が難解な漢字も多く登場します。
【例題】
次に示した言葉と最も意味が合う語句を1から5までの中から1つ選びなさい。
遠慮すること
- 忌憚
- 驕傲
- 不為
- 顧慮
- 無粋
【解答&解説】
答えは1の「忌憚︎(きたん)」です。
その他の選択肢の読み方と意味は以下です。
- 驕傲(きょうごう)=おごりたかぶること
- 不為︎(ふため)=ためにならないこと
- 顧慮(こりょ)=しっかり考えに入れて心に配ること
- 無粋(ぶすい)=面白みのわからないさま
※「【SPI】語句の意味の例題と頻出問題!出題される受検方式は?」もぜひ参考にしてください。
語句の用法(複数の意味)
語句の用法は複数の意味とも呼ばれています。
指定された語句が同じ意味で用いられている文を選択する問題です。
以下の例題2のように、稀に漢字が使われるケースがあります。
【例題1】
次の例文の下線部の語と、最も近い意味で使われているものを選びなさい。
赤ちゃんの肌はおもちのように柔らかい。
- 早く仕事を覚えるように努力した。
- 私はようやく退院できるようになった。
- その子犬はうさぎのように跳ねた。
- やっと冬が来たように思う。
- 母が言ったように息子は成功した。
【解答&解説】
例文の「ように」は他のものに似ていることを表す助動詞です。これと同じ使い方がされているものは3・・・(答)です。
【例題2】
次の例文の下線部の語と、最も近い意味で使われているものを選びなさい。
地球の緑を守る
- 信号が緑に変わる
- 都会には緑が少ない
- 緑色の絵の具
- 緑に染まる大地
- 草木の緑が目に映る
【解答&解説】
「地球の緑」の「緑」は草木などの植物・自然を意味しています。これと同じ意味で使われているのは2・・・(答)です。
1・3・4・5の「緑」は目に映る緑色を示しています。
※「SPIの語句の用法・複数の意味を例題で丁寧に解説!練習問題付き」もぜひ参考にしてください。
SPIで出題される漢字問題の分野と例題は以上となります。
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SPIで覚えておくべき漢字一覧
以上の例題からお分かりいただけるかと思いますが、SPIの漢字の鬼門は語句の意味問題です。
普段聞き慣れないような漢字がたくさん登場するので、SPIで高得点を狙っている人はSPIの本番までになるべく多くの漢字とその意味をインプットしておきましょう。
以下ではSPIの語句の意味問題を解くにあたって覚えておくとよい漢字100個をご紹介しています。
SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ覚えておきましょう。
【1】名代(なだい)=有名
※名代(みょうだい)と読む場合の意味は「代理をする」という意味になります。
【2】衆生(しゅじょう)=世に存在するすべての生き物
【3】酸鼻(さんび)=むごたらしく、いたましいこと
【4】瑕疵(かし)=欠陥や欠点があること
【5】閑談(かんだん)=のんびりした会話のこと
【6】慇懃(いんぎん)=礼儀正しいこと
【7】斟酌(しんしゃく)=先方の事情をくんであげること
【8】模糊(もこ)=はっきりしないこと
【9】狼狽(ろうばい)=慌ててうろたえること
※「うろたえる」は漢字にすると「狼狽える」となります。
【10】忽然(こつぜん)=急に・突然に
【11】無稽(むけい)=でたらめなこと
【12】欣快(きんかい)=とても嬉しいこと
【13】右筆(ゆうひつ)=筆を執って文を書くこと
※「佑筆」とも書きます。
【14】漸次(ぜんじ)=少しずつ
【15】蒙昧(もうまい)=知識が乏しいこと
【16】輻輳(ふくそう)=1ヶ所に集中して混み合うこと
【17】見識(けんしき)=すぐれた判断力
【18】渾然(こんぜん)=区別できないこと
【19】毅然(きぜん)=意志が強くしっかりしていて、物事に動じないさま
【20】一興(いっきょう)=ちょっとした面白さ・楽しみ
【21】邪険(じゃけん)=意地の悪い扱い
【22】招聘(しょうへい)=人を丁重な態度で招くこと
【23】直叙(ちょくじょ)=感想や想像を加えず、事実だけを述べること
【24】詭弁(きべん)=道理に合わないことを強引に正当化しようとすること
【25】分限(ぶんげん)=物事の程度や能力の限界
【26】逡巡(しゅんじゅん)=決心がつかず、ためらうこと
【27】食傷(しょくしょう)=度々で嫌になること
【28】垂涎(すいぜん)=非常に強くその物をほしがること
【29】胸算用(むねざんよう)=心の中で見積りを立てること
【30】皮算用(かわざんよう)=物事がまだ実現しないうちから、それを当てにしてあれこれ計画を立てること
※「とらぬ狸(たぬき)の皮算用」の略
【31】半可通(はんかつう)=中途半端な知識しかないのに、そのことに通じているようなふりをすること
【32】憔悴(しょうすい)=痩せ衰えること
【33】専横(せんおう)=わがまま勝手に振る舞うこと
【34】無為(むい)=何せずにぶらぶらしていること
【35】弁駁(べんばく)=他人の誤りを論じて攻撃すること
【36】蚕食(さんしょく)=片っ端から他の領域を侵略すること
【37】蛇足(だそく)=余分な付け足し・ムダなもの
【38】蛇蝎(だかつ)=人が非常に忌み嫌うもののたとえ
※蛇=へび、蝎=さそり と読みます。
【39】稀代(きだい)=めったにないこと
※「きたい」と読んでも問題ありません。
【40】不遜(ふそん)=思い上がった態度
【41】生え抜き(はえぬき)=最初からその組織に属していること
【42】公算(こうさん)=確からしさ・見込み
【43】反目(はんもく)=仲が悪いこと
【44】徒食(としょく)=働かずに遊び暮らすこと
【45】幇間(ほうかん)=客の機嫌を取る人。太鼓持ち
【46】諸般(しょはん)=さまざまな事柄
【47】老成(ろうせい)=経験を積むことで円熟すること
【48】即妙(そくみょう)=気が利いていること
【49】進取(しんしゅ)=自ら進んでことをなすこと
【50】寡聞(かぶん)=見聞が狭くて知識を持たないこと
【51】領袖(りょうしゅう)=ある集団の長となる指導者のこと
【52】市井(しせい)=人家が集まっているところ
【53】笑殺(しょうさつ)=問題にしないこと
【54】大度(たいど)=度量の大きいこと
【55】一瞥(いちべつ)=ちらっと見ること
【56】回視(かいし)=過去を振り返ること
【57】克明(こくめい)=細部まで念を入れて手落ちのないこと
【58】督励(とくれい)=監督し励ますこと
【59】進言(しんげん)=自分よりも役職が上の人に意見を申し出ること
【60】省察(せいさつ)=自身を反省して考えること
【61】盤石(ばんじゃく)=きわめて堅固なこと
【62】下野(げや)=官職をやめて民間にくだること
【63】薫陶(くんとう)=徳の力で人を感化し、教育すること
【64】眉唾(まゆつば)=本当かどうか疑ってかかるべき、怪しい事柄
【65】比肩(ひけん)=同等のものとして並ぶこと
【66】姑息(こそく)=その場のしのぎの間に合せ
【67】端緒(たんしょ)=糸口。手がかり
【68】謙譲(けんじょう)=謙遜すること
【69】増長(ぞうちょう)=次第につけあがって高慢になること
【70】浅学(せんがく)=学問・知識を十分に身につけていないこと
【71】狂信(きょうしん)=理性を失っていると見えるほど信じ込むこと
【72】世相(せそう)=世の中のありさま・風潮
【73】罷免(ひめん)=職務をやめさせること
【74】叫喚(きょうかん)=わめき叫ぶこと
【75】耳目(じもく)=見聞・人々の注意や関心
【76】矜持(きょうじ)=プライド・自らを誇る気持ち
【77】滔滔(とうとう)=次から次へとよどみなく話すさま
【78】私淑(ししゅく)=ひそかに尊敬し、師と仰ぐこと
【79】涵養(かんよう)=徐々に教え養うこと
【80】粗忽(そこつ)=軽はずみでそそっかしいこと
【81】英気(えいき)=何かをしようとする元気
【82】至言(しげん)=本質を突いた言葉
【83】依拠(いきょ)=拠り所とすること
【84】吹聴(ふいちょう)=言いふらすこと
【85】恩赦(おんしゃ)=刑を軽減または免除すること
【86】無謬(むびゅう)=間違っていないこと
【87】行程(こうてい)=目的地へ行くまでの距離・道のり
【88】隘路(あいろ)=狭くて進むのが困難な道
【89】桎梏(しっこく)=手かせ足かせ。自由を束縛するもの
【90】謬見(びゅうけん)=誤った意見や考え
【91】激賞(げきしょう)=大いに褒めること
【92】中原(ちゅうげん)=天下の中央
【93】折衷(せっちゅう)=それぞれの良い点を取って1つに合わせること
【94】佳境(かきょう)=面白くなったところ
【95】刮目(かつもく)=目をこすってよく見ること
【96】掌握(しょうあく)=支配下におくこと
【97】愁眉(しゅうび)=心配そうな顔つき
【98】梗概(こうがい)=あらすじのこと
【99】論談(ろんだん)=物事の是非・善悪を論ずること
【100】披瀝(ひれき)=気持ちなどを隠さずにすべて打ち明けること
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
今回はSPIで漢字問題は出題されるのかについて解説していきました。
繰り返しにはなりますが、SPIでは漢字検定(漢検)で出題されるような一般的な漢字問題は出題されません。
SPI受検者は事前にSPIの出題範囲をしっかりと確認しておきましょう。