SPIの科目・出題範囲は言語(国語)と非言語(数学)だけだと思っている人も多いですが、英語や構造把握という科目が出題される場合もあるので注意が必要です。
SPIの科目・出題範囲は受検方式によって異なります。
本記事ではSPIを今までに100回以上も受検し、日本一SPIに詳しいSPIマスターの私カズマがSPIの科目・出題範囲について受検方式別に解説していきます。
SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ最後までご覧ください。
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SPIの科目(受検方式別に解説)
冒頭でも解説した通り、SPIの科目は受検方式によって異なります。
まず、SPIには言語・非言語・英語・構造把握・性格検査の5科目があることを理解しておいてください。
※言語=国語、非言語=数学と認識しておけば問題ありません。SPIの言語対策・頻出分野・練習問題などを完全解説した記事もぜひ参考にしてください。
そして、SPIの受検方式は以下の4つがあります。
- テストセンター=企業が用意した試験会場でSPIを受検する方式
- WEBテスティング=自分のPCから自分の好きな場所・時間にSPIを受検する方式
- インハウスCBT=企業の会議室やブースでSPIを受検する方式
- ペーパーテスト=企業の会議室やブースでペーパーテスト型のSPIを受検する方式
それぞれの科目・出題範囲は以下のとおりです。「○=出題される可能性有、×=出題されない」を示しています。
テストセンター | WEBテスティング | インハウスCBT | ペーパーテスト | |
---|---|---|---|---|
言語 | ○ | ○ | ○ | ○ |
非言語 | ○ | ○ | ○ | ○ |
英語 | ○ | × | × | ○ |
構造把握 | ○ | × | × | × |
性格検査 | ○ | ○ | ○ | ○ |
言語と非言語は基本的にすべての受検方式において出題されます。
WEBテスティングの場合、ごく稀に性格検査のみの企業がありますが、かなり稀なケースなのであまり考える必要はないでしょう。
※詳しくは「SPIで能力検査のみはあり得る?結論あり得ます!見分け方もご紹介」をご覧ください。
テストセンターでは言語・非言語に加えて英語と構造把握という科目も用意されていますが、英語と構造把握を出題する企業は少ないので、基本的には言語と非言語の対策をしっかりとやっておけば問題ありません。
ペーパーテストの英語に関しても同様です。
自分が受検するSPIに英語があるかないかを確認する方法について解説した記事もご用意しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
SPIの出題範囲(科目別に解説)と対策方法
ここからはSPIの出題範囲(出題される問題の分野)と対策方法について科目別に解説していきます。
まずは言語(国語)からです。
言語(国語)
SPIの言語の出題範囲は受検方式によって異なります。
※WEBテスティングとインハウスCBTは出題範囲が同じです。
まずはテストセンターから解説していきます。
※SPIのテストセンターとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
テストセンター
テストセンターの言語の出題範囲は以下の通りです。
- 二語の関係
- 語句の意味
- 複数の意味
- 文の並び替え
- 空欄補充
- 長文読解
特に対策すべきは二語の関係と複数の意味です。
二語の関係は設問と同じ関係になるように言葉を選択する問題です。ある程度パターンが決まっているので、対策のコスパは非常に良いです。
具体的にどんな問題が出題されるのかについては「SPIの二語の関係とは?例題でわかりやすく解説!解き方のコツと一覧も」にまとめているので、ぜひそちらをご覧ください。
複数の意味は指定された語が最も近い意味で使われているものを1つ選ぶ問題です。
こちらも二語の関係と同様に対策がしやすい問題なので、テストセンター型のSPIを受検予定の人は必ず対策しておきましょう。
「SPIの語句の用法・複数の意味を例題で丁寧に解説!練習問題付き」もぜひ合わせてご覧ください。
WEBテスティング・インハウスCBT
WEBテスティング・インハウスCBTの言語の出題範囲は以下の通りです。
※「SPIのWEBテスティングとは?完全解説!本にも掲載されていない極秘裏ワザもご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
- 熟語の成り立ち
- 3文完成
- 文の並び替え
- 空欄補充
- 長文読解
- 文章完成
特に対策すべきは熟語の成り立ちです。熟語の成り立ちでは以下のような問題が出題されます。
【例題】
「雷鳴」の熟語の成り立ち方として適したものを以下の選択肢1〜4の中から1つ選べ。
- 動詞の後に目的語をおく
- 主語と述語の関係にある
- 反対の意味をもつ漢字を重ねる
- 1〜3のどれにもあてはまらない
【解答&解説】
「雷鳴」は「雷が鳴る」と読むことができ、主語と述語の関係にあるので答えは2・・・(答)となります。
熟語の成り立ちでは上記1〜3の選択肢以外にも、問題によっては
- 前の漢字が後の漢字を修飾する
- 似た意味をもつ漢字を重ねる
という選択肢が用意されます。
WEBテスティング・インハウスCBT型のSPIを受検予定の人は以上の5つの選択肢は必ず事前に頭に入れておきましょう。
試験が開始され、選択肢の意味を理解してから問題に取り掛かるのは時間がもったいないです。
詳しくは「SPIの熟語の成り立ちとは?例題で解説&必ず覚えておくべきことをご紹介」をご覧ください。
ペーパーテスト
ペーパーテストの言語の出題範囲は以下の通りです。
- 二語の関係
- 語句の意味
- 複数の意味
- 長文読解
ペーパーテストの言語ではテストセンターやWEBテスティング・インハウスCBTと違って文の並び替え・空欄補充は出題されません。
先ほどご紹介したテストセンターと同じく、二語の関係と複数の意味を重点的に対策しましょう。
非言語(数学)
非言語の出題範囲は以下の通りです。
※SPIの非言語(数学)を完全解説した記事もぜひ参考にしてください。
- 鶴亀算
- 年齢算
- 割合と比
- 速度算
- 損益算
- 仕事算
- 料金割引
- 代金精算
- 集合・ベン図
- 図表の読み取り
- 推論
- 場合の数・確率
- 物の流れ
- グラフの領域
- 条件と領域
※物の流れ・グラフの領域・条件と領域はペーパーテストのみで出題となるのでご注意ください。
SPIの非言語の特徴としては幅広い分野から問題が出題されるのが特徴です。
対策方法ですが、以下の5分野を重点的に対策するようにしてください。
- 年齢算
- 割合と比
- 速度算
- 損益算
- 仕事算
以上の5分野は出題頻度が高いかつ難易度が低い分野なので、対策のコスパが非常に良いです。
また、SPIの非言語で高得点を狙っている人は必ず推論の対策をしておいてください。
※「SPIの高得点目安・指標は?点数や正答率を知る方法」もぜひ合わせてご覧ください。
推論は非常に特殊な問題のため、初見だと解けない可能性が高いです。
また、テストセンター・ペーパーテストとWEBテスティング・インハウスCBTでは出題される推論問題の内容が違うのでご注意ください。
詳しくは「SPIの推論問題の例題とコツ!難しい?捨てるべき人とそうでない人は?」をご覧ください。
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英語
英語はテストセンターとペーパーテストのみで出題されます(必ず出題されるとは限りません)
WEBテスティングとインハウスCBTで英語が出題されることは絶対にないのでご注意ください。
※「SPIの英語はこれで完璧!出題される形式や問題・対策方法などを一挙ご紹介」もぜひ参考にしてください。
SPIの英語の出題範囲は以下の通りです。
- 同意語
- 反意語
- 英英辞典
- 空欄補充
- 整序問題
- 誤文訂正
- 英訳
- 長文読解
※テストセンター、ペーパーテストともに出題範囲は同じです。
英語の対策方法ですが、同意語と反意語、英英辞典を重点的に行いましょう。
以上の3つはどれだけ英単語を知っているかが勝負です。文法に関する知識などは必要ありません。
それぞれの例題をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【同意語の例題】
「inquire」と最も意味が近い英単語を以下の選択肢1〜5の中から1つ選びなさい。
- achieve
- investigate
- obtain
- govern
- mourn
【解答&解説】
「inquire」は「調査する」という意味です。同じ意味なのは2・・・(答)となります。
ちなみにですが、残りの選択肢の意味は
- achieve=達成する
- obtain=獲得する
- govern=統治する
- mourn=悲しむ
となります。
【反意語の例題】
「abundant」と反対の意味をもつ英単語を以下の選択肢1〜5の中から1つ選びなさい。
- pessimistic
- moderate
- scanty
- innate
- important
【解答&解説】
「abundant」は「豊富な」という意味です。「scanty」は「乏しい」という意味なので、答えは3・・・(答)となります。
残りの選択肢の意味は
- pessimistic=悲観的な
- moderate=適度な
- innate=先天的な
- important=重要な
となります。
【英英辞典の例題】
以下の説明文に最も近い意味をもつ英単語を以下の選択肢1〜5の中から1つ選びなさい。
a supply of goods available for sales by a trader or storekeeper
- stock
- corporation
- demand
- proceeds
- materials
【解答&解説】
説明文を日本語に訳すと「業者または店主による販売のための品物の備蓄」となります。
よって答えは「在庫品」を意味する1・・・(答)になります。
残りの選択肢の意味は
- corporation=法人
- demand=需要
- proceeds=収益
- materials=物質・材料
となります。
構造把握
構造把握はテストセンターのみで出題される可能性があります。
構造把握には言語の問題と非言語の問題がありますので、それぞれどんな問題か&対策方法をご紹介していきます。
言語
【例題】
以下の1〜5を指示にしたがってP(2つ)とQ(3つ)に分けるとき、Pに分類されるものは1〜5のうちどれか答えなさい。
指示:以下の1〜5を文の構造によってPとQのグループに分けなさい。
- 国民的スターの登場を待ち望んでいたが、姿を表さなかった。
- おすすめのお弁当を注文して食べてみたが、とても美味しかった。
- 大きな被害も予測されていたが、予測よりは少なく済んだ。
- 彼女の腕前は素晴らしいと聞いていたが、その通りだった。
- 豪華な部屋を期待していたが、正直言ってガッカリだった。
【解答&解説】
今回はすべての文が「〜が、〜だった。」となっています。
1・3・5の「が」は「しかし」と言い換えることができます。
2と4の「が」は「そして」に言い換えることができます。
よってPに分類されるものは2と4・・・(答)となります。
構造把握の言語問題の対策方法ですが、文の前と後ろがどんな関係(順接なのか逆説なのかなど)になっているかをチェックするようにしてください。
これに注目するだけでほとんどの問題は解けるようになっています。
非言語
【例題】
以下の1〜4のうち、問題の構造が似ているものはどれとどれか答えよ。
- 定価550円の商品がある。この商品の定価の2割が利益となるとき、この商品の原価を求めよ。
- 液体Aと液体Bを混ぜた混合液が60リットルある。このうち液体Aが40リットルであるとき、液体Bの割合は全体の何%か求めよ。
- 原価300円の商品がある。50円の利益を得るにはこの商品をいくらで販売すれば良いか求めよ。
- 濃度5%の食塩水300gがある。この食塩水に含まれている水の重さは何gか求めよ。
【解答&解説】
1〜4まで順番に解き方を書いてみます。実際に最後まで計算して答えを求める必要はありません。
1:550-(550×0.2)
※定価や利益の意味がわからない人はSPIの損益算について解説した記事をご覧ください。
2:(60-40)/60 × 100
3:300+50
4:300-(300×0.05)
以上より、問題の構造・解き方が似ているのは1と4・・・(答)になります。
構造把握の非言語問題の対策方法ですが、問題を解くための途中式を書き出す癖をつけましょう。
そして、その式がどんな構造になっているかを確認してください。
※例えば上記の例題の場合、1も4も全体からある数値を引いていることがわかります。
SPIの構造把握についてもっと知りたい人は「SPIの構造把握とは?例題とコツもご紹介!出るかどうかを事前に判別する方法は?」をぜひご覧ください。
性格検査
最後の科目は性格検査です。
性格検査は受検者の性格の特徴からどんな仕事・どんな企業風土に向いているのかを診断しようとする科目です。
性格検査によって得られたデータは客観的な判断材料として面接のときに面接官が参考にしたり、採用後の部署配属のときなどに参考にされたりします。
性格検査の例題は以下です。
※「SPIの性格検査を例題で完全解説!対策は不要?落ちることもある?無料診断サイトもご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
【例題】
以下(1)〜(4)の質問は、あなたの日常の行動や考え方にどの程度あてはまるか。最も近い選択肢を1〜4の中から1つ選びなさい。
- あてはまる
- どちらかといえばあてはまる
- どちらかといえばあてはまらない
- あてはまらない
(1)考えをまとめてから話すほうだ
(2)新しいことにチャレンジするのが好きだ
(3)物事にすぐ感動するほうだ
(4)理屈っぽいといわれる
性格検査は特に対策を行う必要はありません。直感にしたがって回答していくだけです。
【SPI】各科目の試験時間と問題数は?
各科目の試験時間と問題数は以下の通りです。
テストセンター | WEBテスティング | インハウスCBT | ペーパーテスト | |
---|---|---|---|---|
言語 | 約40問(約15分) | 約40問(約15分) | 約40問(約15分) | 40問(30分) |
非言語 | 約20問(約20分) | 約20問(約20分) | 約20問(約20分) | 30問(40分) |
英語 | 約25問(20分) | × | × | 40問(30分) |
構造把握 | 約20問(20分) | × | × | × |
性格検査 | 約300問(約35分) | 約300問(30分) | 約300問(30分) | 300問(40分) |
以上の問題数は、すべての問題をスピーディーに回答でき、用意されている問題すべてに回答できた場合の問題数となりますのでご注意ください。
SPIの試験時間と問題数については「SPIの試験時間・所要時間は?一問何分?時間配分のコツもご紹介」で詳しく解説しているので、ぜひそちらをご覧ください。
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今回はSPIの科目・出題範囲について解説していきました。
特に言語は受検方式(テストセンター・WEBテスティング・インハウスCBT・ペーパーテスト)によって出題範囲がかなり変わるので、SPIを受検予定の人は自分が受検するSPIはどの受検方式なのかを必ず確認した上でSPIの対策をするようにしましょう。