SPIの非言語(数学)では確率の問題が頻出ですが、確率は苦手とする人が多い分野です。
確率の苦手を克服するにはひたすら練習問題を解いてパターンを頭に入れるしか方法はありません。
本記事ではSPIで出題される問題の難易度に近い確率の問題を18問ご用意しました。
難しいという噂や出ないという噂・暗記必須の公式などもご紹介するので、SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ最後までお読みください。
ちなみにですが、SPIにはたった3時間の勉強でSPIが通過してしまう勉強法があります。
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目次
SPIの確率の解き方を例題で解説
まずはSPIの確率の解き方を例題で解説していきます。
確率の問題を解くには以下の公式をしっかりと頭に入れておきましょう。
Aの起こる確率=Aの起こる場合の数 / すべての場合の数
以上の公式を頭に入れた上で、確率の例題を1問解いてみましょう。
【例題】
2つのサイコロを同時に振った。このとき、2つのサイコロの積が4になる確率を求めよ。
【解答&解説】
サイコロの目は1〜6までの6通りですね。よって、2つのサイコロの出目は6×6=36[通り]あることがわかります。
積が4になるのは(1、4)(4、1)(2、2)の3通りなので、答えは3/36=1/12・・・(答)となります。
※確率の問題では(1、4)と(4、1)は区別します。
SPIではサイコロを使った問題は頻出なので、必ず対策をしておきましょう。
サイコロを2個使用する問題の場合は、以下のような表を作るのも非常に有効です。
| 積 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 2 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 | 12 |
| 3 | 3 | 6 | 9 | 12 | 15 | 18 |
| 4 | 4 | 8 | 12 | 16 | 20 | 24 |
| 5 | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 |
| 6 | 6 | 12 | 18 | 24 | 30 | 36 |
以上の表を見てみると、積が4になっている箇所は全部で3つあるので、答えは3/36=1/12と求めることもできます。
SPIのサイコロ問題の解き方について詳しく解説した記事もご用意しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
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SPIの確率(積事象・和事象について例題で解説)
確率の問題を解くためには積事象・和事象の理解も必須です。
それぞれ例題で解説していきます。
積事象
「AとBが同時に起こる」という事象をAとBの積事象といいます。
積事象は(Aが起こる確率)×(Bが起こる確率)で計算することができます。
では、例題を見てみましょう。
【例題】
コイン2枚を同時に投げたとき、1枚が表、もう1枚が裏となる確率を求めなさい。
【解答&解説】
コインを1枚投げて表が出る確率は1/2ですね。コインを1枚投げて裏が出る確率も当然1/2です。
「コインを2枚同時に投げて1枚が表、もう1枚が裏となる」状態は同時に起こります。
よって、求める確率=1/2 × 1/2=1/4・・・(答)となります。
和事象
「AまたはBが起こる」という事象をAとBの和事象といいます。
和事象は(Aが起こる確率)+(Bが起こる確率)で計算することができます。
こちらも例題を見てみましょう。
【例題】
箱の中に赤玉2個、青玉3個、白玉4個が入っている。この箱の中から3個の玉を同時に取り出すとき、3個の玉の色がすべて同じとなる確率を求めよ。
【解答&解説】
合計9個の玉の中から3個を取り出す場合の総数=9C3=84[通り]ですね。
※Cの計算方法がわからない人はSPIの組み合わせの公式と順列との違いをわかりやすく解説した記事をご覧ください。
そして、取り出した3個の玉がすべて同じ色となるのは以下の2パターンですね。
- 3個とも青
- 3個とも白
そして、それぞれの場合の数は以下となることがわかります。
- 1のパターン:3C3=1[通り]
- 2のパターン:4C3=4[通り]
1のパターンと2のパターンは同時には起こらないので、求める確率は1/84+4/84=5/84・・・(答)となります。
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SPIの確率(余事象について例題で解説)
確率の問題を解くにあたっては余事象という考え方を知っていると便利です。
事象Aに対して、Aが起こらないという事象をAの余事象といい、少なくともAが起こる確率=1-(Aが起こらない確率)で計算することができます。
説明だけだとわかりにくいので、こちらも例題で解説していきます。
【例題】
2個のサイコロを同時に投げるとき、少なくとも1個は3の目が出る確率を求めよ。
【解答&解説】
少なくとも1個は3の目が出る確率=1-(2個とも3以外の目が出る確率)となりますね。
2個とも3以外の目が出る確率=5/6 × 5/6=25/36より、求める確率は1-25/36=11/36・・・(答)となります。
余事象を使う問題かどうかを見分けるポイントですが、問題文に「少なくとも」という言葉が出てきたら高確率で余事象を使うので覚えておきましょう。
※以上でご紹介した例題の問題文にも「少なくとも」という言葉が登場していますね。
SPIで確率が出題される受検方式は?問題は難しい?
SPIにはテストセンター、WEBテスティング、インハウスCBT、ペーパーテストという4つの受検方式がありますが、確率はすべての受検方式の出題範囲に含まれています。
※SPIのテストセンターとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
また、出題頻度もかなり高いのでSPIの非言語(数学)で高得点を狙っている就活生や転職活動中の社会人は必ず対策しておきましょう。
※SPIの高得点目安・指標について詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
SPIで出題される確率の問題は中学・高校で学習する確率の基礎的な内容となりますので、難易度としてはそこまで高くはありませんが、確率はもともと苦手とする人が多い数学の分野なので、しっかりと事前に勉強・対策をすることをおすすめします。
特に、サイコロを使った確率の問題が出題されたときは、先ほどご紹介したサイコロの表を書くようにしてください。
SPIの確率の問題ではサイコロは2個しか使わないケースが多いので、上記の表はかなり有効です。
上記の表が書ければサイコロに関する問題はほとんど解けると思います。
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【SPI】確率の練習問題
※SPIの練習問題433問をすべて無料で掲載している記事もぜひ参考にしてください。
確率の問題を解くためには順列や組み合わせ、積事象・和事象などを理解しておく必要があります。
順列(P)・組み合わせ(C)の公式がまだ頭に入っていない人は「SPIの組み合わせの公式と順列との違いをわかりやすく解説!練習問題付き」を先にご覧ください。
【練習問題1】
ライブチケットが当たる2つの抽選に応募した。ライブAに当選する確率は3/10、ライブBに当選する確率は2/5とする。このとき、いずれのライブにも当選しない確率を求めよ。
【解答&解説】
積の法則より、答えは(1-3/10)×(1-2/5)=7/10×3/5=21/50・・・(答)となります。
【練習問題2】
2つのサイコロを同時に投げたとき、出た目の和が4以下になる確率を求めよ。
【解答&解説】
2つのサイコロの出た目の組み合わせは全部で6×6=36[通り]あります。
出た目の和が4以下になるのは(1、1)(1、2)(1、3)(2、1)(2、2)(3、1)の6通りです。
よって答えは6/36=1/6・・・(答)となります。
※「SPIのサイコロ問題の解き方!必見のコツもご紹介します!練習問題も」もぜひ合わせてご覧ください。
【練習問題3】
箱の中に青玉が3個、白玉が4個入っている。この箱の中から2個の玉を同時に取り出すとき、青玉と白玉が1個ずつ出る確率を求めよ。
【解答&解説】
「1回目が青玉かつ2回目が白玉」または「1回目が白玉かつ2回目が青玉」の確率を求めれば良いので、
(3/7 × 4/6)+(4/7 × 3/6)=12/42 + 12/42=4/7・・・(答)となります。
【練習問題4】
袋の中に白玉が4個、黒玉が3個入っている。この袋の中から同時に3個の玉を取り出すとき、白玉が2個以上含まれている確率を求めよ。
【解答&解説】
白玉が0個または1個しか含まれていない場合の確率を考えます。
白玉が0個である(=3個とも黒玉)確率=3C3 / 3C7=1/35となります。
白玉が1個である確率は白玉4個から1個と黒玉3個から2個を取り出す確率なので、4C1 × 3C2 / 7C3 = 12/25となります。
よって、白玉が2個以上である確率は1 – (1/35 + 12/35)=22/35・・・(答)となります。
【練習問題5】
1から5までの数字が1つずつ記載された5枚のカードがある。これらのカードをよく切って1枚ずつ順に並べ、5桁の数字を作るとき、その数字の百の位が2、一の位が4となる確率を求めよ。
【解答&解説】
数字は全部で5×4×3×2×1=120[通り]できます。
百の位が2、一の位が4は決まっているので、残り3つの数の並べ方は3×2×1=6[通り]です。
よって答えは6/120=1/20・・・(答)です。
【練習問題6】
12人で団体旅行に行き、3人部屋、4人部屋、5人部屋に分かれて宿泊する。この部屋割りをくじ引きで決めることになった。くじは12本あり、一度引いたくじは戻さないものとするとき、最初に引いた2人が、どちらも5人部屋になる確率を求めよ。
【解答&解説】
最初の2人が引くくじの組み合わせは12C2通りあり、5人部屋のくじは5本あるので、求める確率は5C2 / 12C2=5/33・・・(答)となります。
【練習問題7】
1枚のコインを7回投げて、表が出たらAの勝ち、裏が出たらBの勝ちとする。このとき、4勝3敗でAが勝つ確率はいくらか。
【解答&解説】
コインを7回投げたときの勝敗のパターンは全部で27=128[通り]です。
7回のうち4回はAが勝つので、Aが勝つ回の組み合わせは7C4=35[通り]です。
よって答えは35/128・・・(答)となります。
【練習問題8】
箱の中に10円玉、50円玉、100円玉、500円玉がそれぞれ2枚ずつ、合計8枚ある。この箱の中から同時に2枚を取り出したとき、金額の合計が150円になる確率を求めよ。
【解答&解説】
合計金額が150円になるのは50円玉1枚と100円玉1枚を取り出した場合です。
8枚から2枚を取り出す組み合わせは8C2=28[通り]です。
50円玉1枚、100円玉1枚を取り出す組み合わせは2C1 × 2C1=4[通り]です。
よって答えは4/28=1/7・・・(答)となります。
【練習問題9】
1から100までの数字が記載されたカードが1枚ずつ、合計100枚ある。これらのカードの中から無作為に1枚を引いたとき、そのカードの数が4の倍数または9の倍数である確率を求めよ。
【解答&解説】
1から100までの数字の中に4の倍数は100÷4=25[個]あります。
9の倍数は100÷9=11余り1より、11個あります。
また、4と9の最小公倍数は36です。36の倍数は1から100までの中に2個(=36と72)あります。
したがって、4の倍数または9の倍数である確率は(25+11-2)/100=17/50・・・(答)となります。
【練習問題10】
Pが1、3、5、7という4枚のカード、Qが2、4、6という3枚のカードを持っている。2人が自分のカードを1枚ずつ出すとき、Pの方が大きい数字を出す確率を求めよ。
【解答&解説】
全ての組み合わせの数は4×3=12[通り]です。
PがQよりも大きい数字を出す場合、(P、Q)=(3、2)(5、2)(5、4)(7、2)(7、4)(7、6)の6通りが考えられます。
よって答えは6/12=1/2・・・(答)です。
【練習問題11】
白2個、黒3個の碁石を左から順に一列に並べる。色の並びが左端から順に「白黒白黒」となる確率を求めよ。
【解答&解説】
左端が白になる確率は5個の碁石のうち2個ある白が来れば良いので2/5です。
左から2番目が黒になる確率は、4個のうち3個ある黒が来れば良いので3/4です。
左から3番目が白になる確率は、3個のうち1個ある黒が来れば良いので1/3です。
左から4番目が黒になる確率は、2個のうち2個ある黒が来れば良いので2/2です。
よって答えは2/5 × 3/4 × 1/3 × 2/2=1/10・・・(答)となります。
【練習問題12】
AとBがジャンケンを3回する。グー・チョキ・パーはそれぞれ1/3の確率とし、あいこも1回と数える。このとき、Aが1回だけ勝つ確率を求めよ。
【解答&解説】
Aが勝つ確率は1/3です(負け=1/3、あいこ=1/3)
1回だけAが勝つには他の2回は勝たないので、1/3 × 2/3 × 2/3=4/27 です。
1回目だけ、2回目だけ、3回目だけ勝つ場合があるので、4/27を3倍して、答えは4/9・・・(答)となります。
【練習問題13】
サイコロを振って出た目の数だけ進めるゲームをした。2回サイコロを振った結果、スタート地点から7だけ進んだ位置にいる確率を求めよ。ただし、2と4の目が出た場合はそれぞれの目の数の倍進めることにする。
【解答&解説】
サイコロを2回振る場合、すべての目の出方は6×6=36[通り]です。
このうち7進んだ位置になる組み合わせは(1回目のサイコロの目、2回目のサイコロの目)=(1、6)(2、3)(6、1)(3、2)の4通りです。
よって答えは4/36=1/9・・・(答)となります。
【練習問題14】
1から6までの目がある六面体のサイコロAと、1から8までの目がある八面体のサイコロBがある。これらのサイコロを同時に投げるとき、出た目の和が11になる確率を求めよ。
【解答&解説】
すべての場合の数は6×8=48[通り]です。
出た目の和が11になるのは(サイコロA、サイコロB)=(6、5)(5、6)(4、7)(3、8)の4通りです。
よって答えは4/48=1/12・・・(答)です。
【練習問題15】
P、Q、R、Sの4人でジャンケンをする。1回目のジャンケンで4人のうち1人だけが勝つ確率を求めよ。
【解答&解説】
4人の出す手の組み合わせは3×3×3×3=81[通り]です。
4人のうち1人が勝つ場合、誰が勝つかによって4C1=4[通り]の組み合わせがあり、それぞれグーで勝つ場合、チョキで勝つ場合、パーで勝つ場合の3通りの手があります。
よって答えは4×3 / 81=4/27・・・(答)となります。
【練習問題16】
青玉と白玉が5個ずつ入った箱がある。この中から1個ずつ3個の玉を取り出すことを考える。
(1)3個とも青玉が出る確率を求めよ。ただし、1度取り出した玉は箱に戻さないものとする。
(2)青・白・青の順番に出る確率を求めよ。ただし、青玉であれば箱に戻し、白玉であれば戻さないものとする。
【解答&解説】
(1)連続3個が青玉の確率=5/10 × 4/9 × 3/8=1/12・・・(答)となります。
(2)青玉なら箱に戻し、白玉なら戻さないとのことなので、青・白・青の順番をそのまま掛け合わせて、5/10 × 5/10 × 5/9=5/36・・・(答)となります。
【練習問題17】
千円札、二千円札、五千円札、一万円札がそれぞれ2枚ずつ、合計8枚の紙幣が入った箱がある。
(1)同時に2枚取り出したとき、合計金額が7000円になる確率を求めよ。
(2)同時に3枚取り出したとき、合計金額が20000円になる確率を求めよ。
【解答&解説】
(1)2枚で7000円を作らなければならないので、2000円+5000円のパターンしかあり得ません。
最初に二千円札を取り出す確率=2/8=1/4ですね。
次に五千円札を取り出す確率=2/7ですね。
よって1/4 × 2/7=1/14が求まります。
これは最初に五千円札、次に二千円札を取り出した場合も同じ確率なので、答えは1/14を2倍して1/7・・・(答)となります。
(2)20000円になるのは5000円+5000円+10000円のパターンしかあり得ません。
これは
- (5000、5000、10000)
- (5000、10000、5000)
- (10000、5000、5000)
の3通りでどれも同じ確率になりますね。
(5000、5000、10000)の確率=2/8 × 1/7 × 2/6=1/84です。
よって答えは1/84を3倍して、1/28・・・(答)となります。
【練習問題18】
Pは1、3、5、7という4枚のカードを、Qは2、4、6という3枚のカードを保有している。2人が自分のカードを2枚ずつ出すとき、お互いの出した数字の和が等しくなる確率を求めよ。
【解答&解説】
まずはすべての組み合わせの数を求めましょう。4C2×3C2=18[通り]ですね。
Qの2枚の合計は6・8・10のいずれかです。
Pの2枚の合計も6・8・10のいずれかになるのは
- (1+5)
- (1+7)
- (3+5)
- (3+7)
の4通りです。そして、それぞれに対してQの1通り(6・8・10)が対応するので、その場合の数は4×1=4[通り]であることがわかります。
よって答えは4/18=2/9・・・(答)となります。
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今回はSPIの頻出分野である確率の練習問題をご紹介していきました。
順列と組み合わせ、積事象・和事象の使い分けは難しく感じる人が多いですが、問題数をこなしていくうちに慣れていくのでSPIの本番までにできるだけ多くの問題を解いておきましょう。


