SPI受検者の中には「SPIで何がわかるのか?」という疑問を持っている人もいるでしょう。
今回はそんな疑問について日本一SPIを熟知しているSPIマスターの私カズマが、SPIで何がわかるのかについて例題を使って科目ごとにご紹介していきます。
SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ参考にしてください。
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SPIで何がわかる?例題を使って科目ごとにご紹介
適性検査(WEBテスト)の一種であるSPIには能力検査と性格検査の2種類があり、それぞれでわかることは違います。
※SPIの詳細については「SPIとは?対策方法や問題・例題をすべて紹介!適性検査SPIはこれで完璧だ!」をご覧ください。
能力検査では受検者の基礎学力がわかり、性格検査では受検者の性格の特徴や思考の傾向がわかります。
※「SPIで学力はわかる?結論わかります!なぜわかるのか解説」もぜひ参考にしてください。
厳密に言うと、SPIの能力検査には言語・非言語・英語・構造把握という4つの科目が用意されており、各科目でわかることは違います。
性格検査を含む各科目でわかることの詳細は以下の通りです。
言語
言語という科目は国語のことであると認識しておけば問題ありません。
つまり、言語を受検することで受検者の国語力がわかります。
※「SPIの言語対策・頻出分野・練習問題などを完全解説!これだけ読めば大丈夫」もぜひ参考にしてください。
SPIの言語で出題される問題は中学・高校で学習する基礎的な内容となります。例題は以下の通りです。
【例題1】
最初に示された二語の関係を考えて、これと同じ関係を表す対は1から3のうちどれか。あてはまるものをすべて選びなさい。
家屋:玄関
- 浴室:浴槽
- レンズ:眼鏡
- 飛行機:滑走路
【解答&解説】
「家屋の一部に玄関がある」という包含関係です。同じ関係になるのは1・・・(答)の「浴室の一部に浴槽がある」だけです。
※「SPIの二語の関係とは?例題でわかりやすく解説!解き方のコツと一覧も」という記事もぜひ合わせてご覧ください。
【例題2】
文中のアからエの空欄に、AからDの語句を入れて文を完成させる場合、最も適切な組み合わせを答えなさい。
部下のやる気を【ア】【イ】【ウ】【エ】大切です。
A:仕事で成果を上げるには
B:「何のために」という動機付けが
C:引き出して
D:「どのように」という方法論ではなく
【答え】
ア=C、イ=A、ウ=D、エ=B
※「SPIの文の並び替え問題を解くコツは?練習問題もご用意しました」もぜひ参考にしてください。
非言語
SPIの非言語は数学のことであると認識しておけば問題ありません。
つまり、非言語では受検者の数学力がわかります。
※SPIの非言語(数学)を完全解説した記事もぜひ参考にしてください。
SPIの非言語で出題される問題は言語と同様、中学・高校で学習する基礎的な内容です。
例題は以下の通りです。
【例題1】
北と南の2地区合同で集会を開いたところ、2地区合わせて83人が参加した。参加した大人と子供の人数について以下のことがわかっている。
ア:大人と子供の参加者数の差は7人だった
イ:大人の参加者数は北地区が南地区より9人多かった
このとき、北地区から参加した大人は何人だったか求めよ。
【解答&解説】
アの情報を図にすると以下のようになります。大人と子供のどちらが多いかは不明です。
まずは多いほうと少ないほうの人数を求めます。
上記の図より、大人と子供の合計から差を引いて、2で割ると少ないほうの人数が求まることがわかります。
つまり、少ないほうの人数は(83-7)÷2=38[人]であることがわかります。
よって、多いほうは83-38=45[人]となります。
以上より、大人は38人か45人です。どちらなのかをイを使って考えます。
北と南2地区の大人の合計(38人か45人)に、差の9人を足して2で割ると多いほう(北地区の大人)の人数になります。
この計算の答えが整数になるのは、大人の人数が奇数のときのみです(9を足して2で割り切れるのは奇数のため)
よって、大人の人数は45人であることが確定します。
以上の図より、南地区の大人=(45-9)÷2=18[人]なので、北地区の大人=18+9=27[人]・・・(答)となります。
※「SPIの推論とは?すべてがわかる!時間足りない・苦手な人向けの対策方法も解説」もぜひ参考にしてください。
【例題2】
家から3.6km離れた市役所に行くのに、はじめは4.5km/時で歩いていたが、途中から7.2km/時で走ったので36分かかった。このとき、走っていた時間は何分だったか求めよ。
【解答&解説】
4.5km/時=75m/分、7.2km/時=120m/分です。
走った時間をx分とすると、歩いた時間は(36-x)分です。
すると、120x+75(36-x)=3600という方程式が成り立ちます。
これを整理すると、45x=900となるので、x=20[分]・・・(答)となります。
※「SPIの速度算・速さの計算の解き方とコツ!重要公式もご紹介」もぜひ参考にしてください。
ちなみにですが、SPIにはたった3時間の勉強でSPIが通過してしまう勉強法があります。
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英語
SPIの能力検査で英語を採用している企業はほとんどありません。
なので、多くのSPI受検者は英語の対策は不要ですが念のためご紹介しておきます。
※「SPIで英語は出ない?英語があるかないか事前に調べる方法と企業一覧」もぜひ合わせてご覧ください。
当たり前ではありますが、英語では受検者の英語力がわかります。
SPIの英語で出題される問題は英検2級レベル、大学入学共通テスト(旧センター試験)レベルです。
英単語・英熟語の知識が多く問われるのが特徴です。
英語の例題は以下の通りです。
【例題1】
最初にあげた単語と最も意味が近い語を、1〜5の中から1つ選びなさい。
spout
- begin
- shake
- jet
- defend
- support
【解答&解説】
「spout」は「噴出する」という意味です。これに近いのは3・・・(答)の「jet」で「吹き出す」という意味です。
その他の選択肢の意味は以下の通りです。
- begin=開始する
- shake=揺する
- defend=防御する
- support=支える
【例題2】
説明文と意味が近いものは次のうちどれか。1〜5の中から1つ選びなさい。
a short trip made for fun, especially one that has been arranged for a group of people
- excursion
- vacation
- transportation
- recreation
- leisure
【解答&解説】
説明文の日本語訳は「とくにグループで行く娯楽のための短い旅行」です。
各選択肢の意味は以下の通りです。
- excursion=遠足
- vacation=休暇
- transportation=輸送
- recreation=気晴らし
- leisure=余暇
したがって、正解は1・・・(答)となります。
※その他の英語の問題を知りたい人は「SPIの英語はこれで完璧!出題される形式や問題・対策方法などを一挙ご紹介」をご覧ください。
構造把握
構造把握も英語と同様、採用している企業はほとんどありません。
構造把握では、ある課題に直面したとき、その課題との共通項を過去の経験から見つけて解決の糸口をつかんだり、一見複雑な課題や交渉事項の中から要点・本質を抽出して整理する能力が受検者に備わっているかどうかがわかります。
出題される問題には言語系の問題と非言語系の問題の2種類が用意されており、それぞれの例題は以下の通りです。
【例題(言語系)】
次のア〜オを指示にしたがってP(2つ)とQ(3つ)に分けるとき、Pに分類されるものはどれとどれか。
指示:社員食堂に関するアンケート調査で、次のような意見が寄せられた。意見の種類によってPとQのグループに分けなさい。
ア:味付けが濃いので、もっと薄味にしてほしい。
イ:混雑するので、席を増やしてほしい。
ウ:残業が多いので、昼食だけでなく夜ご飯も提供してほしい。
エ:野菜を中心とした、ヘルシーな献立を増やしてほしい。
オ:財布にやさしく、料金をもう少し安くできないか。
【解答&解説】
ア・エは提供されている料理への要望、イ・ウ・オは設備やサービスへの要望です。
よって、答えはアとエ・・・(答)です。
【例題(非言語系)】
次のア〜エのうち、問題の構造が似ているものはどれとどれか。
ア:2つのサイコロを同時に振ったとき、2回続けて2つのサイコロの目が同じになる確率はいくらか。
イ:あるクラスに血液型がA型の生徒が4人、B型の生徒が3人、AB型の生徒が2人、O型の生徒が1人いる。毎回無作為に1人を指名して、3回続けてAB型の生徒である確率はいくらか。
ウ:箱の中に赤玉が5個、青玉が7個入っている。玉を3個取り出したとき、すべて赤玉である確率はいくらか。ただし、取り出した玉は箱には戻さないものとする。
エ:2つのサイコロを同時に振ったとき、2つのサイコロの目の合計が4ではない確率はいくらか。
【解答&解説】
それぞれの計算式は以下の通りです。
ア:1/6 × 1/6
イ:1/5 × 1/5 × 1/5
ウ:5/12 × 4/11 × 3/10
エ:1 – 1/12
以上から、問題の構造が似ているのはアとイ・・・(答)です。
※構造把握の問題をもっと解きたい人は「SPIの構造把握とは?例題とコツもご紹介!出るかどうかを事前に判別する方法は?」をご覧ください。
性格検査
最後は性格検査です。
性格検査では企業の風土や職務内容に、受検者がどの程度適しているかが客観的にわかります。
性格検査は大きく分けて以下3つの項目で診断をします。
- 職務適応性
- 組織適応性
- 性格特徴
職務適応性では「多くの人と接する仕事」など、様々な特徴を持つ職務に対して、受検者がどの程度適しているかがわかります。
組織適応性では「創造(重視風土)」などの組織風土に対して、受検者がどの程度適しているかがわかります。
性格特徴では受検者の性格にどのような傾向があるかを行動・意欲・情緒・社会関係の4つの側面で診断します。
SPIの性格検査では約300問の質問が用意されています。例題は以下です。
【例題】
以下(1)〜(5)の質問は、あなたの日常の行動や考え方にどの程度あてはまるか。最も近い選択肢を1〜4の中から1つ選びなさい。
- あてはまる
- どちらかといえばあてはまる
- どちらかといえばあてはまらない
- あてはまらない
(1)困難なことがあっても強気で進むほうだ
(2)ユニークな考え方をするほうだ
(3)活発に動きまわるほうだ
(4)やることが多すぎるとうまくできないのではと不安になる
(5)物事を手際よく進めるほうだ
※性格検査の詳細は「SPIの性格検査を例題で完全解説!対策は不要?落ちることもある?無料診断サイトもご紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
今回はSPIで何がわかるのか?について例題を使って科目ごとにご紹介していきました。
企業の人事や面接官が何を見ているのか?を意識しながらぜひSPIの勉強・対策を進めてください!