SPIの非言語(計数)の問題を解くにあたって、増加率の計算式は必ず頭に入れておかなければなりません。
増加率を求めなくてはいけない場面はSPI以外のWEBテスト(適性検査)でもたくさん登場します。
増加率の計算式は全然難しくないので、数学が苦手な就活生や転職活動中の社会人もぜひこれを機に覚えておきましょう。
今回はSPIについて日本トップレベルに詳しいSPIマスターである私カズマがSPIで必要な増加率の計算式に加え、もし本番で計算式を忘れてしまったときの対処法もご紹介していきます。
最後には増加率(減少率)を求める計算問題もご用意しているので、ぜひ最後までご覧ください。
※「SPIの非言語(数学)を完全解説!対策方法やできない人でも点数を上げる方法!問題もご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
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【SPI】増加率の計算式
では早速、SPIで必要な増加率の計算式について解説していきます。
例えば、100円のお菓子が130円に値上がりしたとしましょう。
※ちなみにですが、最終的な値段のことを売値と言います。SPIの損益算のコツと暗記必須の用語4つについて解説した記事でも詳しく解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
このときの値段の増加率は30%であると直感的にわかる人も多いのではないでしょうか?
その通り、100円から130円に値上がりしたときの増加率=30%なのですが、これは(130-100)÷100×100という計算式からきています。
100がたくさん登場しているのでわかりにくいですが、最後の×100は%(パーセント)表記するための100で、残り2つの100は値上げ前の値段である100円を指しています。
一般的に、数値がaからbに増加したときの増加率は(b-a)÷a×100[%]で表すことができます。
これは増加率の公式として必ず覚えておきましょう。
【SPI】増加率の計算(例題)
では、以上の増加率の公式を頭に入れた上で以下の例題を解いてみましょう。
【例題】
ある商品の値段が400円から600円に値上げされたとき、その増加率を求めよ。
【解答&解説】
先ほどご紹介した増加率の公式(b-a)÷a×100[%]にあてはめてみましょう。
すると、(600-400)÷400×100=200÷400×100=50[%]・・・(答)となります。
ちなみにですが、400円の50%は400×0.5=200[円]ですね。
※%の計算方法がわからない人はSPIの料金の割引について解説した記事をご覧ください。
そして、400+200=600[円]になっていることがわかります。
つまり、増加率の計算とは増加した数値(今回の場合は200)がもとの数(今回の場合は400)の何%に該当するか?を計算することになります。
以上の増加率の公式を忘れてしまった場合は、100円が130円になったときの増加率=30%はどうやって計算されたのか?を考え直すようにしましょう。
すると(変化後の数値-変化前の数値)÷変化前の数値×100であることに気づけるはずです。
これに気づければ増加率の公式を忘れてしまったとしても、いつでも自力で増加率の公式を導くことができます。
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【SPI】増加率の計算における注意点
ここからは増加率の計算における注意点について解説していきます。
まずは以下の例題をみてみましょう。
【例題】
気温が-10度から50度になったとき、気温の増加率は何%か求めよ。
【解答&解説】
今回はマイナスの数が登場していますが、素直に増加率の公式にあてはめて計算みます。
すると、{50-(-10)}÷(-10)×100=60÷(-10)×100=-600[%]となりますね。
気温は-10度から50度に増加しているのに、増加率はマイナスの値になってしまっています。
数学では、マイナスからプラスへの増加率を計算することはできませんので覚えておきましょう。
SPIで増加率の計算を行う場面では基本的に正の数しか登場しませんのでご安心ください。
【SPI】増加率の計算ができれば減少率も計算できる
増加率の計算ができれば減少率も計算できます。では、例題をみてみましょう。
【例題】
あるイベントの客数は去年が1000人、今年が800人だった。今年の客数は去年より何%減少したか求めよ。
【解答&解説】
数字が1000から800に変化(減少)していることに注意して、増加率の公式にそのままあてはめてみましょう。
すると、(800-1000)÷1000×100=-20[%]・・・(答)となります。
1000の20%は1000×0.2=200であり、1000-200=800となるので確かに減少率は20%であることが確認できます。
増加率の公式にあてはめて計算した結果がマイナスの数になれば、その数は増加率ではなく減少率を表しています。
SPIにおける増加率の計算の出題頻度
SPIの非言語(計数)においては増加率を求める問題はたまに出題されます。
※WEBテスティング、テストセンター、インハウスCBT、ペーパーテストすべての受検方式の出題範囲となっています。
※SPIのテストセンターとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
出題頻度としてはそこまで高くありませんが、増加率の計算は数学の超基礎であり、SPIで出題頻度が低かったとしても必ずできるようにしておかなければなりません。
増加率を直接回答する問題はあまり出なくても、計算の過程で増加率を計算しなければならないシーンはいくつかあります。
なので、SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人は増加率の計算は必ずできるようにしておいてください。
※特に玉手箱(WEBテスト・適性検査の一種)では増加率の計算が必要な場面が数多く登場します。SPIと玉手箱の違いを例題で完全解説した記事もぜひ参考にしてください。
【SPI】増加率の計算問題
最後に増加率(減少率)の計算問題をご用意しました。先ほども解説した通り、増加率の計算はSPIの非言語(計数)を解く上での基礎となるので、必ず全問正解できるまで学習しましょう。
【練習問題1】
A君の身長は2年間で135cmから150cmに成長した。このときの成長率は何%か求めよ。
※答えは小数点第二位を四捨五入すること。
【解答&解説】
今回は成長率という言葉が登場していますが、意味は増加率と同じです。
(150-135)÷135×100=11.11・・・となるので、小数点第二位を四捨五入して答えは11.1[%]・・・(答)となります。
【練習問題2】
ある企業の昨年の年間売上は90億円だったが、今年は70億円になった。売上は何%減少したか求めよ(答えは小数点第二位を四捨五入すること)
【解答&解説】
(70-90)÷90×100=-22.22・・・となるので、小数点第二位を四捨五入して答えは22.2[%]・・・(答)となります。
【練習問題3】
以下の表はアフリカとアジアにおける人口の推移を示したものである(単位:千人)
1960年次から1980年次にかけてアジアの人口は何%増加したか求めよ。ただし、答えは小数点第2位を四捨五入すること。
年次 | アフリカ | アジア |
1950年 | 222,430 | 1,377,290 |
1960年 | 280,130 | 1,668,932 |
1970年 | 353,830 | 2,100,531 |
1980年 | 640,329 | 2,568,293 |
1990年 | 642,082 | 3,117,742 |
【解答&解説】
アフリカのデータや1970年次、1990年次などのデータもありますが今回の問題を解くためには不要なデータです。
SPIではこのように不要なデータもわざと記載して受検者を混乱させようとしてくる場合があるのでご注意ください。
今回の問題では1960年次のアジアの人口と1980年次のアジアの人口のみがわかれば答えは出せます。
(2,568,293-1,668,932)÷1,668,932×100=53.88・・・となるので小数点第二位を四捨五入して答えは53.9[%]・・・(答)となります。
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いかがでしたか?
今回は増加率の計算方法について解説していきました。
増加率の公式(計算式)を本番で忘れてしまったとしても、単純な例を思い浮かべていつでも自力で公式を導けるようにしておきましょう。