SPIでは推論という問題が出題されますが、推論はかなり特殊な問題のため、勉強・対策をしておかないとなかなか解くのが難しいです。
※「SPIとは?対策方法や問題・例題をすべて紹介!適性検査SPIはこれで完璧だ!」もぜひ合わせてご覧ください。
今回はSPIについて日本トップレベルに熟知しているSPIマスターの私カズマが、SPIの推論とは何なのか?について解説した後、推論を解く時間が足りない人や推論が苦手な人向けの対策方法などをご紹介していきます。
本記事を読めばSPIで出題される非言語(数学)の推論がすべてわかりますので、SPIを受検予定の就活生や転職活動中の社会人はぜひ参考にしてください。
※「SPIの非言語(数学)を完全解説!対策方法やできない人でも点数を上げる方法!問題もご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。
ちなみにですが、SPIにはたった3時間の勉強でSPIが通過してしまう勉強法があります。
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SPIの推論とは?
SPIで出題される推論とは、与えられた情報や条件からどんなことが推論(=推測)できるかを考える問題です。
選択肢がいくつか用意されているので、その中から正しい選択肢を選ぶ回答形式です。
推論はSPIの非言語(数学・計数)の中で最も難しいと言われており、かなり特殊な問題なので事前の勉強・対策が必須です。
※SPIの非言語は0点・ボロボロ・壊滅的でも通過するのか?について解説して記事にも記載しましたが、SPIの非言語は推論以外の問題も難しいと感じる人が多いのでご注意ください。
SPIには4つの受検方式(テストセンター、WEBテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト)が用意されていますが、推論はすべての受検方式の出題範囲に含まれています。
※4つの受検方式の細かい違いについては「SPIはなんの略?様々な受検方式やSPI-G、SPI-U、SPI-Nとは?」をご覧ください。
テストセンターとペーパーテスト、WEBテスティングとインハウスCBTではそれぞれ同じ問題が出題されますが、前者で出題される推論と後者で出題される推論は問題の傾向が違うのでご注意ください。
具体的に推論ではどんな問題が出題されるのか知りたい人はSPIの推論問題の例題をご紹介した記事をご覧ください。
SPIの推論のコツは?例題で解説
SPIの推論問題を解くコツはとにかく問題文を丁寧に読み込んでメモし、図や表が書けそうなものは書くことです。
例えば、以下の推論の例題を見てみましょう。
【例題】
1から7までの数字が書かれた7枚のカードを袋からランダムに取り出し、横一列に並べた。
7つのカードの数字について、以下のことがわかっている。
- 左端の1枚目から3枚目までの数字の和は10である
- 右端の1枚目から3枚目までの数字の和は12である
右端の数字が5のとき、3の場所として可能性があるのは左から何番目か。以下の選択肢からあてはまるものをすべて選びなさい。
- 1番目
- 2番目
- 3番目
- 4番目
- 5番目
- 6番目
- 7番目
【解答&解説】
まず、7つの数字の合計=1+2+3+4+5+6+7=28ですね。
そして、与えられた条件を以下のように図にしてみます。
すると、図にしたことによって真ん中の数字=28-(10+12)=6であることがわかりました。また、今回は右端=5とのことなので、それも図に書いてみます。
すると、右から2番目と3番目の数字の和=12-5=7であることがわかります。
残っている数字である1、2、3、4を使って7を作るには3と4の組み合わせしかありません。
よって3の場所として可能性があるのは左から5番目か6番目になります。
よって答えは5と6・・・(答)となります。
このように、推論では問題文の条件をメモしたり、しっかりと図に書き起こすことが重要です。
図や表にすることで視覚的に情報が整理され、問題が解きやすくなります。
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SPIの推論の難易度は?
SPIの推論の難易度について就活生と転職活動中の社会人合計138人にアンケートを取ったところ、結果は以下のようになりました。
※「【SPI】転職・中途採用の対策法や問題・通過率などをSPIマスターが完全解説」もぜひ参考にしてください。
70%を超える人がSPIの推論は「難しい」または「難しすぎる」と回答していました。
推論が難しいと感じること自体は当たり前のことなので、あまり気にする必要はないでしょう。
なぜ推論を難しいと感じるのか?については以下3つの意見が特に多く寄せられました。
どうやって問題を解いていけばいいかのイメージがつかないから
大学3年生・21歳
1つ目は解法のイメージがつかないというものでした。推論の問題は先ほどもご紹介した通りかなり特殊なので、あらかじめ問題に慣れておいて、解法パターンを頭の中にいくつかあらかじめ入れておくことが重要です。
後ほどSPIの推論対策におすすめの問題集をいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
※「SPIの対策方法・勉強法を日本一SPIに詳しい筆者が真剣に考えてみた」もぜひ合わせてご覧ください。
回答時間があまりにも短すぎるから
社会人・IT業界勤務・32歳
2つ目は回答時間の短さです。SPIでは問題1問1問に対して制限時間が設定されており、制限時間を過ぎると自動的に次の問題に移ってしまいます。
制限時間は問題によって異なりますが、推論問題の目安としては1問あたり2分程度です。
問題集などで推論の問題を解く際には、制限時間を意識して解くようにしましょう。
※SPIのおすすめ問題集・参考書をご紹介した記事もぜひ参考にしてください。
(WEBテスティングの推論に関して)そもそも問題文の意味がわからなかった
社会人・広告業界勤務・29歳
最後はWEBテスティングの推論に関する意見でした。
WEBテスティングの推論では以下のような問題が出題されます。
※SPIのWEBテスティングを完全解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。
【例題】
以下について、ア・イの情報のうち、どれがあれば[問]の答えがわかるかを考え、選択肢1〜5の中から正しいものを1つ選び、答えなさい。
[問]文化祭の昨日の参加者は何人か。
ア:昨日の男性の参加者数は女性より90人多かった
イ:昨日の女性の参加者数は105人で、全体の35%であった
- アだけでわかるが、イだけではわからない
- イだけでわかるが、アだけではわからない
- アとイの両方でわかるが、片方だけではわからない
- アだけでも、イだけでもわかる
- アとイの両方があってもわからない
【解答&解説】
WEBテスティングの推論は初見では問題文の意味自体がわからないという人も多いのでご注意ください。
解答を読めば問題文の意味が理解できるかと思いますので、WEBテスティングを受検予定の人は必ず事前にチェックしておきましょう。
まず、アだけでは、昨日の男女の参加者数の差しかわかりません。
しかし、イでは昨日の男女の参加者数=105÷0.35=300[人]を求めることができます。
つまり、イさえあれば[問]にあたる「昨日の参加者数」がわかります。
よって答えは「イだけでわかるが、アだけではわからない」となります。
SPIの推論で得点の目安がわかる
テストセンターではSPIの推論によって自分の得点の目安がわかります。注目すべきは以下の3点です。
※SPIのテストセンターとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
- 推論はそもそも出たか?
- 推論が出たとしたら、どれだけ出たか?
- チェックボックス形式の推論は出たか?
テストセンターの非言語の問題で、そもそも推論が出なかった場合は残念ながら点数は低いと思っておいた良いでしょう。
前半の問題の正答率が低かったため、推論が出題されていないケースがほとんどです。
推論が出た場合は、非言語の問題全体のうちのどれくらいが出たか?をチェックしておきましょう。全体の5〜6割程度推論が出ていればかなりの高得点が期待できます。
※SPIの高得点目安・指標について詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
また、推論ではチェックボックス形式の問題が出題されることもあります。先ほどもご紹介した通り、推論は選択肢の中から答えを選ぶ形式ですが、選択する選択肢が1つではなく「あてはまるものをすべて選べ」というケースもあります。
これをチェックボックス形式の推論と呼んでいます。
※SPIのチェックボックスとは何かについて詳しく解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。
選択肢を1つだけ選ぶ問題よりも、あてはまるものをすべて選ぶ問題の方が当然難易度は上がります。
チェックボックス形式の推論が出たら高得点を期待して問題ありません。
詳しくは「SPIで推論出ないのはヤバい?チェックボックスが出たら高得点?最新情報をお伝えします」をご覧ください。
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SPIの推論で時間が足りない人はどうすればいい?
上記でも解説した通り、SPIの推論は回答時間が短しから難しく感じるという人は多いです。
では、SPIの推論で時間が足りない人はどうすればいいのでしょうか?
本記事では以下2つの解決策をご紹介させていただきます。
- 解法パターンを頭に入れておく
- 頻出分野に絞って対策をする
それぞれ詳しく解説していきます。
※推論に限らず、SPIは制限時間が短いので時間が足りないと感じる人は多いです。詳しくは「SPIで時間足りない・解き終わらない人がやるべきこととは?適当に回答するのはOK?」をご覧ください。
解法パターンを頭に入れておく
SPIの推論は特殊な問題ですが、どの問題でも解法パターンとしては
- 問題文をしっかりと読み込む
- 問題文から得られる情報をメモする(場合によっては表や図にしてみる)
の順番になります。
なので、結論としては推論の問題を対策本などでたくさん解いて慣れることが何よりも重要です。
※SPIの練習問題433問をすべて無料で掲載している記事もぜひ参考にしてください。
頻出分野に絞って対策をする
テストセンターの推論では以下に関する推論が出題されます。
- 正誤
- 内訳
- 順序
- 整数
- 平均
- 割合
- 対戦
- 位置関係
この中でも特に出題頻度が高いのは「整数」です。なので、SPIの勉強をする時間があまりない人は「整数」の推論を特に重点的に対策するのも戦略の1つです。
「整数」の推論では以下のような問題が出題されるので、ぜひ参考にしてください。
【例題】
ある学生500人の身長について以下のことがわかっている。
- 160cm以上の男子学生は270人いる
- 170cm未満の女子学生は190人いる
- 170cm以上の学生は150人いる
(1)170cm未満の男子学生は何人いるか。以下の選択肢1〜6から1つ選びなさい。
- 100人
- 120人
- 130人
- 140人
- 150人
- 160人
(2)170cm以上の男子学生が140人以下ならば、160cm未満の男子学生は最も多くて何人いるか。以下の選択肢1〜6から1つ選びなさい。
- 28人
- 29人
- 30人
- 31人
- 32人
- 33人
【解答&解説】
(1)「170cm以上の学生は150人いる」という情報から、170cm未満の学生=500-150=350[人]であることがわかります。
これと「170cm未満の女子学生は190人いる」という情報から、170cm未満の男子学生=350-190=160[人]であることがわかります。
よって答えは6・・・(答)となります。
(2)「160cm以上の男子学生は270人いる」とのことなので、170cm以上の男子学生が140人以下ならば、160cm以上170未満の男子=270-140=130[人]以上いることがわかります。
ここで、(1)より170cm未満の男子=160[人]です。
よって、160cm未満の男子=160-130=30[人]以下となります。
よって答えは3・・・(答)となります。
※図にすると以下のようになります。
SPIの推論が苦手な人向けのおすすめ問題集
最後に、SPIの推論が苦手な人向けのおすすめ問題集を3冊ご紹介して本記事を終了とします。
※SPIが全く解けない・できない人が短期間で点数アップする方法について解説した記事もぜひ参考にしてください。
1:完全最強SPI&テストセンター1700題
1つ目は「完全最強SPI&テストセンター1700題」です。
推論の問題が240問も用意されているので、推論の対策をしたい人にはぴったりの問題集です。
ページ数も全部で568ページとかなりボリュームのある一冊になっています。
解法のポイントも丁寧に解説されているので、時間をかけてSPI・推論の対策をしたい人はご購入してみてはいかがでしょうか?料金は1,540円です。
2:史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
続いてご紹介するのは「史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集」です。
SPIの対策本の中でもかなり有名な一冊です。
時間を無駄にしないメモの取り方など、問題の解き方以外のテクニックも掲載されています。
※SPIではメモの使用が認められているケースもあります。詳しくはSPIでメモ用紙・計算用紙は使用できるのか?について解説した記事をご覧ください。
推論に関しても先ほどご紹介した「完全最強SPI&テストセンター1700題」と同じく、かなり多くの問題が掲載されているので、推論を中心に勉強したい人にもおすすめの問題集となっています。料金は1,430円です。
※「史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集」は青本とも呼ばれています。詳しくは「SPIの青本とは?難しい?実際に購入してみた!赤本との違いや使い方・勉強法もご紹介」をご覧ください。
3:大手・人気企業突破 SPI3問題集≪完全版≫
最後にご紹介するのは「大手・人気企業突破 SPI3問題集≪完全版≫」です。
※「SPI3とは?問題例や問題集・対策法は?SPI3-Gとは?すべてがわかる!」もぜひ参考にしてください。
比較的レベルの高い問題も多数掲載されているので、難関企業を狙っている人に特におすすめの一冊となっています。
テストセンター、WEBテスティング両方に対応している問題集となっています。料金は1,485円です。
※おすすめのWEBテスティングの問題集をランキング形式でご紹介した記事もぜひ参考にしてください。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
いかがでしたでしょうか?
今回はSPIの推論とは何かについて解説した後、推論のコツや難易度などについても解説していきました。
推論がどれくらい解けるかによってSPIの明暗が分かれると言っても過言ではないので、高得点を目指している人は必ず推論の対策は重点的にやっておきましょう。